イベント2016.04.22笑いと怒りと涙と感謝、インタビュアー・木村祐一に見せた107組の芸人の素顔とは
4月22日(金)、那覇市のよしもと沖縄花月にて「ワラワレハワラワレタイ ウケたら、うれしい。それだけや。 宮川大助・花子/パンサー/品川庄司編」の上映と舞台挨拶が行われました。
この作品は吉本興業ドキュメンタリー・プロジェクトの第一弾で、芸人の木村祐一が吉本芸人107組にインタビューを敢行し、その芸人たちのディープな一面を映し出した作品。満員の会場では立ち見も出るほどの盛況ぶりで、上映中は、笑いはもちろん、涙をぬぐう観客も多くいました。
上映終了後に行われた舞台挨拶では、本編出演者の宮川大助・花子と品川庄司の品川祐、ジャングルポケットが登場しました。「ハイサイ!(こんにちは)」とにこやかに表れた木村は、同じ芸人でありながら“芸人”というものに興味があって取り組んだと話します。品川はこの作品を3回見て、自分のことなのに毎回泣いたとのこと。それを聞いたジャングルポケットの大田が「養成所の1期生である品川庄司さんの下積み時代の話しが聞けるなんて、感動して嬉しくてもう!」と興奮している様子でした。
また、宮川大助・花子からはお笑い界にダウンタウンが出てきた時の衝撃が語られました。あるコンテストで審査員に激ギレして「あんたらもっと勉強せい!」と、漫才途中で舞台を降りたダウンタウン。大助が松本にあの漫才のオチは何だったのかと問うと、「オチはないんです、これからはそういう時代が来るんですよ、兄さん」と言われ、新しい時代を目の当たりにしたと言います。この話しには客席もどよめき、ジャングルポケットの斉藤もため息。お笑いの厳しい時代を切り開いてきた大助に対して「兄さん、今までよく頑張って下さいました、ありがとうございます」と、感謝の言葉を述べたという松本。「俺らの時代は頂上がやすしきよしだったけど、ダウンタウンが出てきてからは時代も頂上もすべてがダウンタウン、松本…と変わった」と大助。「めずらしく大助がよくしゃべってる!」と驚く花子をよそに、一向にマイクを離そうとしない大助が木村に止められる一幕もありました。
「普段から後輩に経験を話して伝えていくっていうのは大事。この作品みたいに映像に残して後輩たちに色々伝えていくのも大事」と花子が話すと、悲しい顔をした品川が「僕は一生懸命に伝えようとしすぎて嫌われちゃう」とつぶやき、会場からの笑いを誘っていました。
ジャングルポケットのおたけは、普段は見せない顔で赤裸々に自分のことを話す先輩たちを見て、木村のインタビュアーとしての力が大きいのではと分析します。「木村さんの包み込むような、僕らからするとお父さんみたいな雰囲気で…」と言うと、すかさず大助から「じゃあワシはじいちゃんか!」「誰がばあちゃんじゃ!」と花子からの鋭いツッコミが入り、会場が爆笑に包まれながら舞台挨拶が終了しました。