イベント2016.04.23沖縄エンターテイメントの未来を探る!記念シンポジウム開催。
4月23日(土)、那覇市のANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービュー、2階白鳳の間にて記念シンポジウム「沖縄の未来とエンターテイメントの役割」の特別講演とパネルディスカッションが行われました。
まず、島尻安伊子内閣府特命担当大臣が熊本地震による熊本と大分の被災者に対しお見舞いを述べた後、「沖縄は世界の人々を惹きつける自然、食、文化、芸術が豊かな島であり、さらにクールジャパンを合言葉に世界に向けて島全体が活性化することを期待します」と挨拶しました。
次に、和泉洋人内閣府総理大臣補佐官による特別講演「安倍内閣の成長戦略と沖縄、クールジャパン」が行われ、これまでの取り組みと今後の展望について講演。その後のパネルディスカッション「沖縄の未来とエンターテイメントの役割」では、モデレーターとして川村雄介大和総研副理事長、パネラーとして安慶田光男沖縄県副知事、株式会社海外需要開拓支援機構(クールジャパン機構)の小糸正樹専務執行役員、スベンドリーニ・カクチ日本外国特派員協会会長、日本経済新聞社の鈴木亮編集委員が登壇しました。
パネルディスカッションでは川村さんが「沖縄の一番の強みは芸能、文化、楽しさではないか」と切り出すと、安慶田副知事も「世界に発信できる沖縄のエンターテイメントであり、県としても大きく位置づけている」と返答。小糸さんはクールジャパン機構の投資額4割がエンタメコンテンツへの投資であると話し、海外への発信力が高く、エンタメ以外への波及効果が大きい為、と理由を説明します。鈴木さんも投資例として瀬戸内観光ファンドや民泊事業などをあげ、上手くいっている政策ではないかと分析しました。
アジアでの日本のエンタメについて意見を述べたカクチさんは「南アジアではまだまだ認知度が低く、開拓の余地がある。特にインドはエンタメ産業の成長が著しく、10~24歳の人口は約4億人もいる。その大きな市場に日本のエンタメを開拓できるはず」と力説しました。
沖縄特有の文化や芸術を産業としてさらに発展させる案として、安慶田副知事は「伝統文化、芸能の継承はもちろん、新たな芸術や芸能を生み出すこと」と話すと、鈴木さんは吉本興業の沖縄エンターテイメント・ビレッジ構想を「芸能人養成だけではなく、音響や舞台など裏方の養成を含めたもので、エンタメを産業化するのに重点を置いた構想だ」と評価しました。カクチさんは「沖縄がアジアの人材育成の拠点になり、“心と心のエクスチェンジ”をすれば経済はついてくるはず」と期待を込めました。
最後にクールジャパン機構が北海道、九州、鳥取などと業務提携を結びプロジェクトを進めていることが話題になり、小糸さんから「沖縄とはまだですので、安慶田副知事からお話しがあれば」と沖縄とクールジャパン機構との業務提携の話が浮上。これには鈴木さんも「パネルディスカッションの席上で業務提携話が進むなんて」と驚きを隠しきれない様子でした。まさかの展開に会場内が沸き上がる中、エンターテイメントの未来を感じさせるパネルディスカッションが終了しました。