イベント2016.04.23高平哲郎が熱く語る“喜劇の魅力”に、なだぎ武もうなる！

4月23日(土)、那覇市の桜坂劇場にて「日本のコメディ・世界のコメディ『喜劇とんかつ一代』」の上映と舞台あいさつが行われ、演出家の高平哲郎さんと司会のなだぎ武が登壇しました。

同作品は『幕末太陽傳（ばくまつたいようでん）』で知られる川島雄三監督の晩年の作品で、フランス料理の料理人だったとんかつ屋の店主と、自分の跡を継がせたい店主に反発する息子を描いた喜劇です。川島監督の作品を収集するほど好きだという高平さんですが、本作はこれまでDVD化されていないそうで「この映画が封切りされた時にスクリーンで見たきりで、今日は僕も楽しみです」と期待感を滲ませていました。

本作の見どころについて「僕の記憶では森繁久彌が主役なんだけど、この作品では影が薄い。見て欲しいのは三木のり平とフランキー堺の掛け合いで、とくにフランキー堺が素晴らしい。あと描かれている人間関係も実に見事！」と高平さんが解説すると「まずテーマ曲から笑えますよね」と映画好きのなだぎも作品について熱く語ります。

川島監督作品について聞かれると「明るい作品だけじゃなく、『重喜劇』という暗い世界を描いたものも素晴らしい」と語り、「暗い世界だからこそ作れる笑いもある。本当は推薦作品も本作じゃなくて『グラマ島の誘惑』という重喜劇を考えていたんだけど、やっぱりみんなで観るなら明るい方がいいと思って」と本作を選んだ理由を明かしてくれました、

なだぎからお勧めを聞かれると「『しとやかな獣』『雁の寺』『洲崎パラダイス赤信号』『グラマ島の誘惑』…」と次々と作品名がでてきます。よどみなく次々に作品を挙げる高平さんに、思わずなだきが感心した声を上げる一幕もありました。

最後に高平さんは「映画や役者とか、気に入った人がいるなら作品を徹底的に追っかけてみたほうがいい。ほら今はネットで作品調べられるから、Wikipediaとかで・・・」と、笑いを交えながら集まった観客に映画の鑑賞方法について紹介し、舞台あいさつは幕を閉じました。