開催によせて

開催によせて

中島貞夫Sadao Nakajima
京都国際映画祭 名誉実行委員長
第8回沖縄国際映画祭の開催、おめでとうございます。
沖縄国際映画祭には、一昨年、コンペ部門の審査員として初めて参加させて頂きましたが、全島挙げての協力ぶりと、何よりも映画祭を楽しんでいる多くの方々の姿を拝見し、京都国際映画祭の関係者として羨しくもあり、又感動致したことを覚えております。特に今回は、私の新作「時代劇は死なず ちゃんばら美学考」を上映プログラムに加えて頂いたこと、いたく感謝致しますと共に、沖縄の映画ファンの皆様にどう作品を受けとめて貰えるか、期待と不安がない混ぜになった気持ちでおります。
この作品は、「日本映画の故郷」である京都の一世紀以上にわたる映画製作の歴史を顧みながら、その特長である「ちゃんばら」に焦点を当てた作品で、昨年の京都国際映画祭に向け製作致したものでございます。吉本興業様の絶大な協力で行なわれる沖縄と京都の国際映画祭は、いわば兄弟のようなもの。今後ともそれぞれの特長、特質を生かしながら、時に競い合い、時に協力し合いながら共に発展し続けることを心より願ってご挨拶とさせて頂きます。