開催によせて

開催によせて

中村伊知哉Ichiya Nakamura
京都国際映画祭 実行委員長
「こんな映画祭は他にない」。訪れる人はみなそう言います。私も毎年参加していますが、こんなイベントは世界のどこにもありません。
映画祭の多くは賞を与えておしまいの、業界の作り物ですが、ここは違います。監督も芸人も観客も、みんなで学芸会のように作り上げるお祭りです。
世界中の映画が集まり、世界に発信する。映像の他にも、お笑い、音楽、スポーツ、全てのエンターテインメントがある。
コンテンツのマーケットも新人発掘の場もある。クリエイターを教育する催しもある。大人だけでなく小学生も参加している。芸人やアーティストも当たり前のようにうろうろしている。
そして沖縄のいくつもの会場が使われ、全島41市町村のみなさんが寄り合って地域を活性化する。よくぞ「島ぜんぶでおーきな祭」という名前をつけました。
「毎日歌って踊ることを沖縄の産業にしたい」と語る大﨑実行委員長はじめ関係者の気概、そして3.11東日本大震災の直後にも「Laugh & Peace」を掲げてあえて開催したみんなの熱意が、今年もこれをどこにもない祭典にするでしょう。
スタート時、大﨑実行委員長は「100年続ける」とおっしゃいました。今回で8回目。では、あと92回はがんばりましょう。